カーミラ
Carmilla
illust. 梅丸
風変わりな美しい友人は私の手を取り、何度も何度も優しく握り直した。
少し頬を染め、気だるく燃えるような眼で私の顔を見つめている。
彼女の呼吸はとても早くなって、ドレスが上下していた。
なんだか恋人みたいで、ばつが悪い。良くないことだし、私には早すぎる。
彼女は満足そうな眼で私を抱き寄せた。温かい唇が、私の頬に沿って旅をする。
そして、ほとんどすすり泣くように囁いた。
「貴女は私のもの。そうなるべきよ。そして貴女と私は永遠に一つになるの」
――J.S.Le Fanu "Carmilla"