グウィリオン
Gwyllion
illust. KIYA
山羊はまだ生きていて、彼の手を弱々しく舐めた。彼は泣き出して山羊の身体に腕をまわし、地面にくずおれた。
月が昇っても、彼はまだそこにいた。
月光を受けた山羊の身体が、見慣れた少女の姿へと変わる。ずっと前から気付いていた。彼女はグウィリオンだった。
一覧へ