アークディスプレイサー
Arch Displacers
「あれは何だ? なにか近付いてくる」
「黒豹だ。……だが妙だな。どうも輪郭がブレて見える」
騎士達がその獣の正体を知った時には、すべてが手遅れだった。その獣にとって人の講じたあらゆる防護は無に等しく、人の用いるあらゆる武器は微風でさえなかった。
獣は悠然と騎士達の間を歩いて通り抜け、後には屍だけが残された。
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